今回は次世代機の登場がそろそろ噂されている、空撮に特化したINSPIRE シリーズをご紹介。
DJI社の中でもプロユースなこちらのシリーズ、現在はINSPIRE 1とINSPIRE 2の2種類がありますが、それぞれの機体についての特徴をレビューしてみようかと思います。
「INSPIRE 1」
INSPIRE シリーズの特徴とも言えるランディングギアの可変機能や、360°回転式ジンバルと高性能な4Kカメラ(ZenmuseX5、X5R)を搭載可能としたモデルです。
13インチのローター、新規開発されたモーターやESCによって高速に飛行しながらも、メインコントローラーやビジョンポジショニングシステムによって安定した飛行が可能。また、ZenmuseXT(赤外線カメラ)が使用できるので、太陽光パネルや外壁などの点検活用が可能です。
「INSPIRE 2」
INSPIRE 1で得られたデータや使用者からのフィードバックをもとに、洗練された二代目モデル。操作性は前作とは別物で、非常に安定した飛行。特徴はバッテリー搭載数が2つに増えて、冗長性が向上し、より飛行中の安全が強化。また障害物センサーが前方、上方に新たに増設され、障害物に接近した際にはアプリ上に警告が表示。送信機も高性能モデル「Cendence」を選択可能で、さらに細かい設定が可能。
搭載カメラはセンサーサイズAPS-C、解像度2400万画素の「Zenmuse X7」やマイクロフォーサーズ、解像度2080万画素「X5S」が搭載可能。CineCore 2.0の追加ライセンスでハリウッドクラスの高画質も扱えるようになります。
使用感としては、共にカメラ可動域が360度の利点を活かした2オペ(パイロット&カメラマン2名体制)操作が大きな魅力です。実際のところ2オペでの飛行撮影はパイロット、カメラマン共に相応の訓練が必要となりますが、INSPIRE2はFPVカメラが搭載されているのでパイロットには大変助かる設計。
またINSPIRE1はパワフルな反面、モーターが高回転のため、常に機体が揺さぶられる印象でやや操作難度は上がります。その一方、INSPIRE2はパワフルでありながら、手厚い制御で格段に操縦性能が向上しています。主観ですが比べると安心感がまるで違います。
尚、INSPIRE 1とINSPIRE 2はコネクター部分の形状が違うため、使用できるカメラやバッテリー等、互換性は無いので注意が必要。
MAVIC 2 シリーズや、PHANTOM シリーズに比べて機体価格や取り扱いのハードルは上がりますが、高画質な空撮にステップアップしてみたい方は、ぜひ一度DRONE PEAKにお越しください。実機デモフライトの見学も可能です。導入時の参考にしていただければと思います。(小野寺)